バリアフリー

バリアフリー住宅は、障害のない家という意味で、浴室やトイレ、敷居などの段差や階段、などの障害を軽減し、体の不自由な方が過ごしやすく安心して暮らせる家のことです。

 最近の新築住宅はほとんどがバリアフリー住宅ですが、一昔前の住宅は段差のある家がほとんどでした。今後の自分たちの老後に備えて、また、歳をとってきた親のためにバリアフリーリフォームを検討してみてはいかがですか?

①バリアフリーリフォームのタイミング
バリアフリー工事は、必要になった時に検討を始めると大慌てになり、じっくりと考える時間が無く工事を失敗したり、準備のための荷物・家具整理する際に体に負担がかかったりすることがあるため、将来を見据えて余力のあるうちに工事を行うのがいいかと思います。
将来を見据えた工事としては、「浴室工事(入口や浴槽の段差解消)」や「室内の床の段差の解消(敷居やトイレなどの段差解消)」などが挙げられます。
手すりやスロープの取付は、体の状態によって必要な位置が変わる為、必要になった時に工事を行うのがいいと思います。


②バリアフリーリフォームの内容
  • 室内の床の段差解消

少しの段差でも足腰が弱い方には躓くことがありますので、出来るだけ段差が無いようにする必要があります。特に日常よく使う動線には注意が必要です。

工事には、スロープの取り付け、敷居の撤去、床のかさ上げ、式台の設置などがあり、問題の箇所ごとに検討が必要です。

▲敷居の撤去


  • 手すりの取付

階段やトイレの立ち座りの動作、浴室・浴槽の出入り等のまたぎ動作、廊下の移動や作業時の姿勢保持など、手すりの必要な箇所は様々です。取り付ける高さや位置も人によって違います。

また、手すりを付ける位置に下地があるかどうかの確認も必要で、無い場合は下地工事も行う必要があります。

▲浴室手すり


  • 開口幅を広げる

将来、車椅子を使う可能性を考えて、よく使う動線部分の開口を広げることを検討しませんか。駐車場から玄関、玄関から寝室、寝室からトイレや浴室など、廊下や各部屋の出入り口を広げ、車椅子での利用しやすい住まいを検討する必要があります。


  • 開き戸から引き戸へ変更

部屋の出入り口を開き戸から片引戸へ変えるだけで、室内への指導が随分を楽になります。今の開口枠をそのままで、壁の外に引き込むアウトセット引き戸への取替も行えます。

開口幅を広げ、2枚の引き戸にすることもできますので、様々な状況に応じて使い分ける必要があります。

▲開き戸から片引戸へ


  • 浴室、トイレの改装

浴室は、出入り口の段差解消や出入り口幅の拡大、浴槽のまたぎの困難解消、浴室内移動のための手すりの取り付けなど、バリアフリー工事の必要な箇所がたくさんあります。また、ヒートショックの予防にもなるため、早めのご検討をオススメします。

トイレは、便座への立ち座りが膝に負担がかかるため、便座のかさ上げが必要になってきます。特に、和式のトイレの場合は、膝への負担が大きいため、早急に対応したほうがいいと思います。


▲和式便所から洋式便器へ


  • その他の工事

その他のバリアフリー工事としては、床材を滑りにくいクッションフロアなどに変更、キッチンや洗面台を車椅子でも利用可能なものに変更、階段の勾配を緩くする等がありますので、お気軽にご相談ください。


③補助金を使ったリフォーム

バリアフリーの工事を行うと、介護保険と自治体から補助金がもらえます。


  • 介護保険からの補助金

要介護・要支援の認定を受けている方が、対象となる工事を行うことで補助金がもらえます。

対象となる工事費の上限20万円のうち9割の18万円が補助金としてもらえます。

(※所得によって割合が変わります。)

介護保険の補助金は基本1回しか使えませんが、引っ越しをした場合と介護度が3つ上がった場合に再度使えるようになります。

事前に役所への申請が必要になるため、お客様、ケアマネージャーと打合せを行い、事前に計画を建てる必要があります。


  • 自治体からの補助金

自治体からも補助金が貰える場合があります。※各自治体によって異なります。

広島市の場合「高齢者等住宅改修費補助」といい、介護保険による補助金を補完として、住宅改修費用(上限60万円)に対する補助を行います。

生計中心者の所得によって貰える率が変わってきますので、詳しくはご相談ください。

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